切込湖・刈込湖
2018/02/28 (since2017/09/10)
神秘の湖
切込湖・刈込湖の名前は、むかし勝道上人が、
日光に住んでいた毒蛇をこの湖の中に狩り込めたという伝説に由来しているという。
実際に訪れてみると、湯の湖畔からたった1時間ほどの山行で、
遊歩道以外は人造建造物の全くないといっていい神秘的な湖に着くのだから驚きで、
まさに、現代の秘境といってもいいだろう。
通路のない切込湖の湖畔に人の跡を辿って降りてみると、切り株から生えた木が紅葉し、
苔の生えた岩と静かな湖面がより一層の神秘さを醸し出していた。
刈込湖
ここまで、たった1時間(往復すれば、2時間)の歩きとはいえ、
登り降りは結構厳しく、道がぬかるむこともある。
きちんとした装備で行くことをおすすめする。
途中で出会ったハイカーには、スニーカーや水も持っていない手ぶらの人たちがいた。
ケガをしたり、体調を崩したりしなければいいのだが・・・
砂浜のある、刈込湖の湖畔から彩り豊かな対岸の眺め。
ここでの休憩は静かな時間の流れに癒される。
上部の山を見ると、ツツジの仲間(多分)が見事に紅葉している。
一方、切込湖に続く水路の方向を見ると、それはまたしっとりとした紅葉。
氷のように微動だにしない湖面が不思議な印象だ。
当日は、太陽のある方向は雲が流れていて、晴れたり曇ったり。
しかも、刈込湖はほぼ山の陰となっていた。
肉眼で見るとしっとりとした紅葉なのだが、
たいていの場合、写真にすると日陰なので色に冴えがない。
神秘さの象徴のような苔にくるまれた岩。
完全に山陰となっている岸辺の紅葉は僅かだ。
ちょっとかっこいい木を見つけたので。
山道から湖への急斜面に倒れ込みそうに紅葉した木が生えている。
中央下に見える空は、湖面に映し出された空だ。
刈込湖の周囲は紅葉するような広葉樹が少なめ。
水路
三岳の溶岩流でせき止められて出来た切込湖・刈込湖は、
実際には繋がった一つの湖であり、6メートル程の水路で結ばれている。
刈込湖と切込湖をつなぐ水路に来ると。流れがあるのか落ち葉が列をなしていた。
ここの紅葉が、本日一番の鮮やかさ、だった。
なので、ボリュームアップ。
切込湖側から見た水路の入口。
切込湖
切込湖は山道からはその全貌をつかむことは出来ず、湖畔に降りる道もない。
人に荒らされた形跡のない切込湖に散りばめられた落ち葉がはかなげ。
右の岸辺は行こうと思えが行けたが、足跡を残すのは気が引けたので止めた。
なんだろう。鮮やかではないが、妙に安心感を覚える切込湖の秋。
刈込湖側よりも広葉樹は多めだが、紅葉としては物足りないか。
場所によっては。
彩りを求めるも。
そろそろ引き上げるとしよう。