天龍寺
2014/11/16 (since2011/01/02)
| 竹林|
天龍寺(臨済宗天龍寺派大本山)
正しくは霊亀山天龍資聖禅寺天龍寺で、京都市右京区嵯峨に位置する。
1339年(歴応2年)吉野で亡くなった後醍醐天皇の菩提を弔うために、
足利尊氏が夢窓国師を開山として創建した。
この地は、壇林皇后(嵯峨天皇の后)が開創した檀林寺のあったところで、
のちに後嵯峨上皇の仙洞御所・亀山殿が営まれた。
後醍醐天皇はここで幼少期を過ごした。
夢窓国師は堂塔建立の資金調達のため、「天龍寺船」による中国・元との
貿易を進言し、
1343年(康永2年)にほぼ七堂伽藍が整った。
創建以来、天龍寺は1356年(延文1年)をはじめ、
八回の大火に見舞われ、現代の堂宇の多くが明治期の再建。
夢窓国師による庭園(曹源池)は、国の史跡・特別名勝第一号に指定、
1994年(平成6年)世界文化遺産に登録。
(天龍寺パンフレットより)
色変わり
大方丈の壁を背景に、まさに赤く並んとする楓の葉が垂れ下がっていた。
紅葉はまさに木の端、葉の先端から始まることがわかる。
緑色の葉があることが、却って秋の始まりを感じさせると思った。
EOS7D EF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM
1/100 f11.0 -1.33EV PLフィルター使用
曹源池(そうげんち)
書院から見た曹源池に鳥が一羽佇んでいた。
遠景のモミジとのバランスで、どことなく風情を感じさせると思った。
EOS7D EF-S15-85mm f/3.5-5.6 IS USM
1/160 f11.0 -1.33EV PLフィルター使用
曹源池で群れをなす錦鯉たちは観光客も何のその、悠然と泳いでいた。
この庭は夢窓疎石が造った庭で、史跡、特別名勝に指定さている名挺だ。
亀山や嵐山を背景に曹源池の広がる借景式庭園で、貞和元年(1345)頃作られた。
作庭当時の面影をそのまま残しているこの庭では、
山裾の峡谷からその流れに石組みを構えて滝とし、
三尊をかたどった岩島を配し、四季折々の美しい景色が楽しめる。
大和絵のもつやわらかさと、水墨画に映し出される幽玄な雰囲気をじっくり味わいたい。
竹林
嵯峨野は竹林が多いが、天竜寺から野宮神社方向に歩くと、
竹林を抜けることになる。
紅葉の季節、竹林に人がごった返すさまは不思議な光景だ。
といいつつ、人の姿がうつらない竹林の風景。
天竜寺側を見て歩けば竹林。
上を見て歩けばこれまた竹林だ。
参考文献:京の古寺あるき(実業之日本社)