主に北半球の温帯に43種820種、日本に7種20種。日本の固有植物は1属4種3変種。APGU分類体系ではケシ科、ケマンソウ科、オサバグサ科の3科に分割されたが、最新のAPGV分類体系ではこれらは再びケシ科としてまとめられた。結果として科の範囲は従来と変更はない。
ケシ科は一年草から多年草で、まれに低木になる。全株は汁液を含み、茎に含まれる白やオレンジの乳液は有毒なものがある。ケシ属の一部の植物はアヘンの原料となる。葉は互生し、単葉で多くは全縁、ときに細裂することがある。花は放射相称で単生するが集散花序、総状花序を形成する。萼片2、花弁4、雄しべは多数で輪状となる。子房は上位1室、果実は刮ハで孔開または弁開する。
papaは「幼児に与える粥」の意味で、白い汁に由来する。アブラナ科、フウチョウソウ科、レセダ科に近縁。
(印象)ケシ科の花はちょっと触ると壊れそうなイメージだが、花びらが良く太陽に透けるし、花姿が独特で可愛らしいことが多く、写真を撮るのがとても楽しい花たちだ。
これを分かってもらうには、次のような写真を観てもらうといい。コマクサの壁紙、ケマンソウの壁紙、ヒナゲシの壁紙など。
自画自賛といえばそれまでだが、言い知れぬ余韻に浸っていただけたら幸いだ。
参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)
高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)
園芸植物 (山渓カラー名鑑)
最終更新日 2018/02/26