世界の主として北半球の温帯に多い落葉低木、高木、宿根草で14属715種がある。日本に7属13種。日本の固有植物は1属9種4変種。
(印象)メギ科の植物ではイカリソウが主体。そして、イカリソウならその花の姿が(右の写真を見ての通り)異様というしかあるまい。しかし、それがなんとも可愛らしいというか、春先にイカリソウの花を見ると、花の面白さと共にトゲトゲした葉のもつ形の対比を楽しむ。


イカリソウ属(Epimedium)・・・地中海からアジアに25種が分布する多年草。根茎は這い、葉は3出または2出複葉。花は放射相称、4数性。花弁に距がある。花序は総状、花は下向きに咲く。
バイカイカリソウは本州西部、四国、九州に分布し、花は白色で、花弁には距がない。サイコクイカリソウは淡路島と四国に分布する。バイカイカリソウに似るが、葉の表面には毛があり、小葉の先は尖り、縁には刺上の鋸歯がある。トキワイカリソウは本州の日本海側に分布し、根出葉は冬でも枯れずに翌年まで残る。花は白色で径4cmほどである。オオイカリソウ(ウラジロイカリソウ)は本州西部の日本海側に分布する。花は紅紫色で、トキワイカリソウより大きく、径5cmほどである。ヤチマタイカリソウは本州西部、四国、九州に分布し、花は白色または淡紅紫色である。 イカリソウは本州北部と中部の太平洋側に分布し、花はふつう紅紫色である。ヒメイカリソウは四国(南部と西部)に分布し、葉はふつう6小葉からなう。シオミイカリソウは四国西部(高知)と九州東部(大分、宮崎)に分布し、葉は2回3出複葉である。
サンカヨウ属(Diphylleia)・・・北アメリカに1種。東アジアに2種がある。ふつう葉は2個、下の葉が大きく、柄は盾状につく。花は白色、萼片、花弁、雄しべは6個ずつ。
タツタソウ(ジェファーソニア)属(Jeffersonia)・・・北アメリカ、東アジアに2種が分布する多年草。
ナンテン属(Nandina)・・・インドから日本に1種、ナンテンが自生する。常緑または半落葉性低木。
ヒイラギナンテン属(Mahonia)・・・アジア、北及び中央アメリカに70種が分布する常緑の低木。
メギ属(Berberis)・・・ヘビノボラズは本州(中部南西部、近畿)、九州に分布する。小型の落葉低木で、葉は鋸歯があり、披針形で幅1〜2pほどであり、枝には明らかな稜と溝がある。オオバメギは本州(中部以西)、四国、九州に分布する。メギに似るが、葉は大きく、長さ3〜8pほどで、枝の稜と溝は不明確である。
ルイヨウボタン属(Caulophylium)・・・この属には、ルイヨウボタンがある。参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)
高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)
園芸植物 (山渓カラー名鑑)
最終更新日 2021/08/14