トキワイカリソウ

最終更新日
2018/04/08
●学名
Epimedium sempervirens
●科名
メギ科イカリソウ属
●花期
4月〜5月
●生育地
本州(中部地方〜山陰地方の日本海側)の多雪地の山野の林内に生える多年草。
●特徴
高さ30〜60pになる。葉は2回3出複葉、常緑で光沢がある。小葉はかたく、ゆがんだ卵形で先が尾状にのび、基部は深い心形、長さ5〜10p、ふちに刺毛がある。花は直径3〜4cm、白色〜紅紫色。花弁は4個 、距がある。萼は花弁状で8個、内側の4個が大きく、外側4個は早落性。
イカリソウの多くの種と違い、葉が落葉しないで翌年まで残る
●写真集

トキワイカリソウトキワイカリソウ 庭の春

●育て方

早春から梅雨まで良く日に当て、日射しの強い時期は日陰で管理する。
潅水は多めに与え、水切れに注意する。常緑なので冬期の乾燥にも注意する。
肥料は春・秋に置き肥を与える。
毎年、花後か秋に植え替え、赤玉土を主体に植え付ける。植え替えを怠ると花付きが悪くなる。
増殖は株分け・実生・根伏せができ、実生は採り撒きする。

耐寒性は強い。耐暑性もあり初心者向き。

●近縁種

イカリソウ (日本全国の樹林下に野生する多年草。花色の変異は強く、淡紫色から濃桃色にわたる。白花もある。)

オオバイカリソウ (石灰岩地にまれに生える多年草。バイカイカリソウとトキワイカリソウの雑種起源とする説もある。)

キバナイカリソウ (薄黄色の花で北海道から本州の日本海側を中心に分布する。関東の一部の高山の蛇紋岩帯に生える小型で薄黄色花のクモイイカリソウはこの種の変種と見られている。)

クモイイカリソウ (北関東や上越国境の一部蛇紋岩帯の高地に生え、小葉の縁に棘状の毛がない。)

サンカヨウ (本州(中部地方以北)から北海道・樺太似分布し、深山の林床や沢に生える多年草。)

タツタソウ (早春に上品な淡紫色の花をつけ、山草として人気がある。)

バイカイカリソウ (白花で花弁に距のない小型の花を咲かせる種で、本州の中国地方、四国、九州に分布する。)

ヒゴイカリソウ (肥後碇草は熊本県に産し、葉の両面に開出毛があり、花が白色のもの。ヒゴイカリソウは形質が連続することから、ヤチマタイカリソウに含む見解がある。)

ヒメイカリソウ (イカリソウとバイカイカリソウの雑種起源と考えられている。)

ヤチマタイカリソウ (基本種の八衢碇草は石灰岩地に生え、葉は3回3出以上、小葉は小型で両面とも無毛。花は白色。本州、四国、九州に分布する。)

●和名
常盤碇草、常盤錨草。葉が常縁なのでこの名がある。
別名オオイカリソウ
●参考図書
日本の山野草(NHK出版)、趣味の山野草・栽培大辞典(栃の葉書房)、山に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)