クモイイカリソウ

最終更新日
2017/07/24
●学名
Epimedium koreanum var.coelestre
●科名
メギ科イカリソウ属
●花期
6月〜7月
●生育地

本州の岩手県、谷川岳、至仏山に生え、高山帯の蛇紋岩の礫地に生える多年草。日本固有。

●特徴

花はクリーム色。小葉は全縁かまばらに剛毛がある。先は尾状にのびない。高さ10〜30cm。小葉の裏に短毛がある。

●写真集

クモイイカリソウクモイイカリソウ 至仏山

●育て方

葉焼けを起こす夏以外は日照下で管理する。特に早春〜梅雨前までは、よく日に当てる。

灌水は乾いたら行う。

肥料は置き肥と月に1〜2回程度の液肥が良い。

植え替えは早春か秋に行う。用土は特に選ばないが、やや水もち良く赤玉土・硬質鹿沼土の混合土など。鉢は中深鉢が良い。

株分けのほか、地下茎を伏せても繁殖できる。

●近縁種

イカリソウ (日本全国の樹林下に野生する多年草。花色の変異は強く、淡紫色から濃桃色にわたる。白花もある。)

オオバイカリソウ (石灰岩地にまれに生える多年草。バイカイカリソウとトキワイカリソウの雑種起源とする説もある。)

キバナイカリソウ (薄黄色の花で北海道から本州の日本海側を中心に分布する。関東の一部の高山の蛇紋岩帯に生える小型で薄黄色花のクモイイカリソウはこの種の変種と見られている。)

サンカヨウ (本州(中部地方以北)から北海道・樺太似分布し、深山の林床や沢に生える多年草。)

タツタソウ (早春に上品な淡紫色の花をつけ、山草として人気がある。)

トキワイカリソウ (紅紫色から白色の花で、冬でも葉の枯れない常緑種。本州の中部以西の日本海側に多い。)

バイカイカリソウ (白花で花弁に距のない小型の花を咲かせる種で、本州の中国地方、四国、九州に分布する。)

ヒゴイカリソウ (肥後碇草は熊本県に産し、葉の両面に開出毛があり、花が白色のもの。ヒゴイカリソウは形質が連続することから、ヤチマタイカリソウに含む見解がある。)

ヒメイカリソウ (イカリソウとバイカイカリソウの雑種起源と考えられている。)

ヤチマタイカリソウ (基本種の八衢碇草は石灰岩地に生え、葉は3回3出以上、小葉は小型で両面とも無毛。花は白色。本州、四国、九州に分布する。)

●和名
黄花碇草、黄花錨草。
●参考図書
日本の山野草、NHK出版 趣味の山野草・栽培大辞典、鞄ネの葉書房