タマアジサイ

最終更新日
2016/04/24
●学名
Hydrangea involucrata
●科名
アジサイ科アジサイ(ハイドランジア)属
●花期
7月〜9月
●生育地

東北地方から中部地方の主に太平洋側に分布し、山地や川沿いに生える。この他、伊豆七島にも自生する。1日のうち半分は日陰になるような場所に多い。

●特徴

高さは1.5m内外になる落葉低木。盛夏のころ、淡紫色の花を咲かせる。葉は長さが10〜25p、幅は広い所で10pほどあり、先端は尖る。両面にかたい毛が生えるので触るとザラザラする。球形のつぼみが開くと装飾花と両性花からなる花が咲く。両性花には5枚の花弁があるが、咲くとすぐにぼろぼろと散ってしまう。

●写真集

タマアジサイの蕾タマアジサイの蕾

タマアジサイの花タマアジサイ 日光・白根

●育て方

水はけさえ良ければ用土はあまり選ばない。

春、秋はよく日に当てるが、夏は半日陰に置く。

水やりは十分に、とくに夏は水切れに注意。

殖やし方は挿し木で殖やす。春のうちなら早春から梅雨の頃まで、いつでも可能。早春に行う前年枝を挿す方法か、初夏に行う新しく伸びた枝を使う緑枝挿し、いずれも可。
細かめの山砂や鹿沼土、桐生砂、赤玉土、ミズゴケ等々、清潔な用土なら何でも良い。

●近縁種

アジサイ (いわゆる西洋アジサイのこと。花は全て装飾花。)

エゾアジサイ (雪の多い地帯に生える落葉低木。濃青色の花をつける。)

ガクアジサイ (房総半島・三浦半島・伊豆半島・伊豆諸島・小笠原に分布する。アジサイの母種。)

カシワバアジサイ (北アメリカ島南部に自生する落葉低木で、葉形がカシワに似ている。)

コアジサイ (ヤマアジサイの八重咲き種。本州の関東以南と四国の温帯および暖帯の山地に自生する落葉低木で、高さは1〜2m。初夏に淡碧色の花をつける。)

シチダンカ (ごく一部の地方の山地の傾斜地など、排水がよく、霧がときどきかかり、夏でも涼しいところに生えている。)

ノリウツギ (別名サビタ。北海道から本州、四国、九州および屋久島の山地など、亜高山から山麓にも自生する落葉の大型低木で、高さ2〜3m程度。盛夏の頃、白色の清楚な花をつける。)

ヤマアジサイ (別名をサワアジサイといい、本州の関東以西、四国、九州の山地の林中などで見られる。)

●和名
玉紫陽花、蕾が丸い玉状になっていることからついた名前。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)