サクラソウ

最終更新日
2016/12/31
●学名
Primula sieboldii
●科名
サクラソウ科サクラソウ属
●花期
4月〜5月
●生育地

日本各地に分布。山麓や河原などの湿り気のある草地に生える多年草。

●特徴

葉は卵状長楕円形で縁に不揃いの鋸歯がある。花茎は20〜40cm、紅紫色の花を散形につける。花喉部(花の中央)は白色。
「さくらそう」と平仮名で表記する場合は江戸時代から愛好されてきた古典園芸植物を指し、多くの園芸品種がある。

●写真集

サクラソウの花サクラソウ 花之江の卿

●育て方

風通しの良い日当たりで管理するが、夏は半日蔭で保護する。梅雨と秋の長雨には当てないようにする。

植え替えは毎年秋から芽出し前に行い、細かい赤玉土で植える。植え替えない株は花後には株元が隠れるように増し土をする。

増殖は株分け、実生、根伏せができ、根伏せは太い根を3〜4cmに切り、水もちの良い用土に挿す。

高地性のオオサクラソウは水はけを重視して栽培する。

●近縁種

エゾオオサクラソウ (北海道に分布。葉柄や花茎に縮れ毛がある。)

オオサクラソウ (北海道南部、本州の中部地方以北に亜高山帯に自生する。)

カッコソウ (本州の関東地方北部のごく一部に分布する。別名キンコザクラ。)

クリンソウ (北海道、本州、四国の山地や山裾の湿地に自生する。)

サクラソウモドキ (北海道に分布し山地の林下に自生する。サクラソウ属ではなくサクラソウモドキ属に分類される。)

シコクカッコソウ (カッコソウの変種で四国に分布。全体に毛が多く、花冠の花喉部は黄色。)

ハクサンコザクラ (日本海側の亜高山帯〜高山帯の雪田の融雪地や湿った草地に特産。)

プリムラ・オブコニカ (径5cmの花をつける耐寒性多年草。)

プリムラ・ジュリアン (コーカサス原産の小型種。)

プリムラ・マラコイデス (中国雲南省、四川省原産の多年草で、草丈20〜50cmになる。)

ミチノクコザクラ (青森県の岩木山の亜高山帯に特産し、雪田の融雪地や湿った草地に生える。ハクサンコザクラよりさらに大型。)

ユキワリコザクラ (北海道南部及び東部から東北地方に自生。根室から釧路にかけての群落が見事でネムロコザクラともいわれている。葉がスプーン形をしている。)

ユキワリソウ (本州の一部から四国、九州に分布。水の滴る岩場などに自生する。)

●和名
桜草。
別名、ニホンサクラソウ。
●花言葉
初恋、あこがれ、無邪気、清らか
小さな花を輪生状に咲かせるかわいらしい姿から、初々しく無邪気なイメージの花言葉が生まれました。
ギリシャ神話では、花の女神フローラの息子パラリソスが、恋人を失った悲しみから死を選び、その死を悲しんだフローラが、パラリソスをサクラソウにしたという話があり、ヨーロッパでは死をイメージする花でもあります。
●参考図書
山草辞典(栃の葉書房)、花と木の名前(主婦と生活社)、美しい花言葉・花図鑑(ナツメ社)