ヒメイチゲ

最終更新日
2015/11/30
●学名
Anemone debilis
●科名
キンポウゲ科イチリンソウ属
●花期
5月〜6月
●生育地

日本では北海道から本州の近畿地方以北、シベリア東部、中国の北部、東北地方、朝鮮、カラフト、千島に分布し、針葉樹林やハイマツ林の林縁、ときに尾根上の湿った草地などに生育する。

●特徴

草丈5〜15cm。根生葉は3出複葉で広卵形、鋸歯があり鈍頭で浅い。茎葉は3個輪生し、3出複葉で小葉は3全裂し、裂片は細長く鋸歯がある。花茎の先に直径1cmの白色を1個開く。花弁状の萼片5個は長楕円形。葯は白色。痩果は狭卵形で有毛。

●写真集

ヒメイチゲの花ヒメイチゲ 春の野山

●育て方

暖地での栽培は困難。

●近縁種

アズマイチゲ (北海道・本州・四国の山地や山裾に自生。)

アネモネ (地中海地方原産の秋植え球根植物。)

イチリンソウ ( 本州、四国、九州に分布。落葉広葉樹林の林床や林縁に生える。)

エゾイチゲ (別名ヒロハヒメイチゲ。北海道の深山の林縁などに生える多年草。)

キクザキイチゲ (アズマイチゲより葉が深く切れ込んでいる点で違いを区別する。北国の多雪地帯に多い。)

サンリンソウ (北海道・本州中部地方以北の山地・亜高山帯に自生。)

シュウメイギク (中国原産の多年草。)

ニリンソウ (日本各地の山地や山裾に自生。藤原岳産の矮性種、多弁花「銀杯」などの品種がある。イチリンソウは花が大きく、茎葉に柄があり、小葉は細かく裂けるので、ニリンソウとは簡単に見分けられる。)

ハクサンイチゲ (本州中部地方以北の高山帯の湿り気のある草原に自生。)

ヒメイチゲ (北海道・本州中部地方以北の山地や針葉樹林内に自生。)

フタマタイチゲ (北海道・千島・樺太に分布。)

ユキワリイチゲ (本州の西部から九州に分布し、山麓の林のふちや竹林などに生える多年草。)

●和名
姫一華。
●参考図書
日本の野草、山に咲く花(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)