北海道、本州(中部地方以北)、中国東北部、朝鮮、台湾に分布し、低山帯〜亜高山帯の林内や日陰に生える多年草。
花は1〜4個、直径約1.5p。5萼片は花弁状で卵形。雄しべは多数。葯は黄色。萼の背面や葉柄は有毛。根生葉は1回3出複葉、茎葉(総苞葉)には柄があり、3個が輪生する。高さ15〜30p。根元から匐枝をだす。根生葉の側小葉はさらに2深裂するので5小葉に見える。茎葉は掌状に3深裂、裂片はさらに切れ込む。そう果は卵形、細毛がある。
サンリンソウ 日光・白根
サンリンソウ 春の庭
春は日当たり、地上部が完全に枯れたら棚下や木陰などで管理する。夏の休眠期間も乾かさない程度に灌水する。
早春〜花後に充分肥培する。
植え替えは9〜10月に行い、赤玉土・硬質鹿沼土で、中深鉢に植え付ける。
増殖は株分けが一般的。根茎を小さく分け過ぎると株数は増えるが花付きは悪い。実生は4年で開花する。
庭植えは、夏に木漏れ日が射す落葉樹の下に植える。
アズマイチゲ (北海道・本州・四国の山地や山裾に自生。)
アネモネ (地中海地方原産の秋植え球根植物。)
イチリンソウ ( 本州、四国、九州に分布。落葉広葉樹林の林床や林縁に生える。)
エゾイチゲ (別名ヒロハヒメイチゲ。北海道の深山の林縁などに生える多年草。)
キクザキイチゲ (アズマイチゲより葉が深く切れ込んでいる点で違いを区別する。北国の多雪地帯に多い。)
シュウメイギク (中国原産の多年草。)
ニリンソウ (日本各地の山地や山裾に自生。藤原岳産の矮性種、多弁花「銀杯」などの品種がある。イチリンソウは花が大きく、茎葉に柄があり、小葉は細かく裂けるので、ニリンソウとは簡単に見分けられる。)
ハクサンイチゲ (本州中部地方以北の高山帯の湿り気のある草原に自生。)
ヒメイチゲ (北海道・本州中部地方以北の山地や針葉樹林内に自生。)
フタマタイチゲ (北海道・千島・樺太に分布。)
ユキワリイチゲ (本州の西部から九州に分布し、山麓の林のふちや竹林などに生える多年草。)