日本原産のオダマキでミヤマオダマキとヤマオダマキの2種がある。
ミヤマオダマキは高山帯の砂礫地や草地に自生し本州から北海道にかけて分布。
ヤマオダマキは、北海道から九州に広く分布し、山地の林縁や草地に自生する。
通常は花弁が黄色で萼片やうしろに長く伸びる距が紫褐色である。
太い根茎がある。高さ40〜70cm。根生葉は2回3回複葉、茎葉は1回3出複葉で小葉は扇形、先が2〜3中裂し、裂片はさらに浅裂する。花弁は黄色味を帯び、距は褐色になる。距の先はほとんど曲がらない。
黄花品をキバナノヤマオダマキ(f.fravesceas)という。
ヤマオダマキ 日光・白根の高山植物
ヤマオダマキ 尾瀬の夏
ヤマオダマキ 日光植物園
キバナノヤマオダマキ 夏の庭
1年を通じ、日当たりと風通しの良い場所に植える。硬質の鹿沼土と軽石砂を半々の配合土で植える。
灌水は乾き具合を見て行う。
肥料は春・秋に液肥のほか、置き肥も与えて肥培する。アブラムシが付きやすいので被害が出る前に予防として薬剤をまいておく。
春か秋に植え替え、根が長く垂直に伸びるので、水はけの良い用土で、中深〜深鉢に植え付ける。
繁殖はオダマキ同様株分けするが、種子でも容易にできる。実生は完熟前に採集して水に2日ほど浸けてから播く。翌年に開花する。
オオヤマオダマキ (距が内側に強く巻き込む種、変種。萼片と距は紫褐色を帯びる。)
オダマキ (一般園芸種として広く栽培される。高山に生えるミヤマオダマキから出たものといわれている。)
セイヨウオダマキ (イギリス、北ヨーロッパからシベリアに広く分布し、明るい林床に群生する。一部は北アメリカに帰化し、野生化している。)
ダイセンオダマキ (ヤマオダマキとオダマキの交雑種)
フウリンオダマキ (オダマキの距がない花で、風に揺れる風鈴のような風情からその和名がある。本種はオダマキ属の近縁属、セミアクイレギア属で7種ほどの小さな仲間。流通する種はセミアクイレギア・エカルカラータで中国の四川、湖北西部などの原産種。)
ミヤマオダマキ (北海道から本州の中部地方以北に分布し、高山帯の砂礫地や草地に自生する。)