タカネグンナイフウロ

最終更新日
2018/01/14
●学名
Geranium eriostemon var. reinii f. onoei
●科名
フウロソウ科フウロソウ属
●花期
7月〜8月
●生育地

本州(船形山、日光白根山、北・中央・南アルプス、八ヶ岳、富士山)に分布。高山帯の開けた草地に生える多年草。
日本固有種。

●特徴

花は濃紅紫色。直径2.5〜3cm。萼片、小花柄、花梗に開出する腺毛を密生。葉裏の脈上とふちに開出毛がある。
高さ30〜50p。茎や葉柄に開出する長毛と腺毛があり、上部ではほとんど腺毛だけになる。葉身は幅5〜12cm、掌状に5〜7深裂、裂片はさらに3出状に切れ込む。花柱の合着部は長さ5〜9mm。花柱分枝は2〜3mm。
白花品はシロバナグンナイフウロと呼ばれる。

●写真集

タカネグンナイフウロの花タカネグンナイフウロ 千畳敷

●育て方

風通しの良い日当たり、夏は半日蔭で管理する。
灌水は過湿にならないように乾き具合を見て行う。
肥料は春・秋に置き肥を施すほか、春に薄い液肥を月1〜2回与える。
春か秋に硬質鹿沼土・軽石の混合土などで植えつける。
増殖は株分けにより、株分けはゴボウ根をナイフで中心から切って分ける。

●近縁種

アサマフウロ (濃い紅紫色の美しい花で、本州の中部地方に分布する。、)

エゾグンナイフウロ (北海道中央高地に生える。歯の裂片の切れ込みがより深く、鋸歯が鋭い。)

グンナイフウロ (タカネグンナイフウロの母種。)

ゲンノショウコ (日本各地に分布する。古くから下痢止めの薬草として用いられている。)

ゲラニウム・マクロリズム (ヨーロッパからコーカサス山脈に分布する多年草。)

チシマフウロ (高山や海岸近くの草地に生え、本州の北部から北海道、北方に分布。鉢植えによく、白花も流通。)

ハクサンフウロ (本州中部地方以北の高山から亜高山帯にに分布する、高原や高山の草地に生える多年草。)

●和名
高嶺郡内風露。郡内は山梨県東部の桂川流域の古名。
●参考図書
山草図鑑(栃の葉書房)、高山に咲く花(山と渓谷社)