ゲンノショウコ

最終更新日
2021/09/23
●学名
Geranium nepalense ssp.thunbergii
●科名
フウロソウ科フウロソウ属
●花期
7月〜10月
●生育地

日本各地に分布し、野山の草むらや道ばたに生える多年草。

●特徴

茎は高さ30〜50pになり、数本に分かれ、下部は横にはう。葉は掌状に3〜5裂し、2〜6個の大きな鋸歯をもつ。花は5弁で、ウメの花に似ており、径約1cm。
東日本では白色に紫のすじが入った花が多く、西日本では紅色の花が多い。

下痢止めの民間薬として有名で、飲むとすぐに薬効があるということによる。

●写真集

ゲンノショウコの花ゲンノショウコ 秋の野山

ゲンノショウコの花ゲンノショウコ 星野自然村

●育て方

日当たりで管理し、灌水は充分に行う。
肥料は春・秋に有機質肥料を置き肥するほか、薄い液肥を与えて肥培する。
植え替えは春か秋に、赤玉土・鹿沼土の混合土などで植え付ける。
増殖は実生がよい。

●近縁種

アカヌマフウロ (日光戦場ヶ原の赤沼のほとりに咲き、ハクサンフウロと同種とされる。)

アサマフウロ (濃い紅紫色の美しい花で、本州の中部から朝鮮半島、中国に分布。)

カイフウロ (山梨県特産種でイヨフウロの変種。)

ゲラニウム・マクロリズム (ヨーロッパからコーカサス山脈に分布する多年草。)

グンナイフウロ (タカネグンナイフウロの母種。茎や葉柄、花柄に開出毛と腺毛がある。花は紅紫色で濃淡があり、直径約3cm、茎頂に集散状に10数個つく。)

タカネグンナイフウロ (タカネグンナイフウロは山地に生えるグンナイフウロの高山型。茎や葉柄、花柄に開出毛と腺毛がある。花は紅紫色で濃淡があり、直径約3cm、茎頂に集散状に10数個つく。)

チシマフウロ (高山や海岸近くの草地に生え、本州の北部から北海道、北方に分布。鉢植えによく、白花も流通。)

ハクサンフウロ (本州中部地方以北の高山から亜高山帯にに分布する、高原や高山の草地に生える多年草。)

ビッチュウフウロ (本州中部以西に自生する。高さ40〜70cm。8〜11月に径約2cmの淡紅紫色花を咲かせる。)

ヒメフウロ (近畿、四国の一部に分布。一年草または越年草。タネで繁殖。)

ヤクシマフウロ (葉、花とも小ぶりで、鉢植えに適する屋久島の原産種。)

●和名
現の証拠。和名は古くから下痢止めの薬草として用いられ、煎じて飲むとたちどころに薬効が現れるというところから名づけられた。
別名ミコシグサ。
●参考図書
野に咲く花(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)、山草図鑑(栃の葉書房)