日本固有種。本州(赤城山、日光、足尾山地)に分布し、山地帯〜高山帯の草地や林縁に生える多年草。
上萼片は僧帽状。雄しべに軟毛が密生する。高さ50〜70cm。葉身は3深裂し、中裂片は羽状に深裂する。
広義のタカネトリカブトは、花柄や萼片が無毛なのが特徴。葉の切れ込み方や花の形、雄しべや雌しべなどの形質によって東から西へナンタイブシ、ハクバブシ、タカネトリカブト、リョウハクトリカブトの4つの地方的な亜種が認められている。
ナンタイブシ 奥日光
日当たり、夏は風通しの良い半日陰で管理する。
灌水は過湿にならないよう注意する。
肥料は春・秋に置き肥をする。
植え替えは3月頃、新芽が動く前に行い、赤玉土・硬質鹿沼土の混合土などで植え付ける。
増殖は株分け・実生によるが、猛毒なので扱う時には注意する。実生は採り播きして開花まで3年ほどかかる。
イブキトリカブト (近畿地方の日本海側山地に分布する種類。)
エゾトリカブト (北海道中央部に分布する。毒性が強い。)
オオレイジンソウ (亜高山帯から高山帯の湿り気のある草地に生える多年草。レイジンソウより全体に大きく、淡黄色の花をつける。)
オクトリカブト (ヤマトリカブト群のひとつで、北日本に分布する。)
カワラブシ (関東地方西部〜中部地方の太平洋側と紀伊半島に分布。)
キタザワブシ (本州の日光、八ヶ岳、南アルプス北部、中央アルプス、御嶽山に分布する。)
タンナトリカブト (ヤマトリカブト郡で西日本ではもっともふつうの種類。)
ツクバトリカブト (筑波山で発見された。東北地方南部の太平洋側から関東地方のほぼ全域と中部地方内陸部の高原に分布。)
ホソバトリカブト (日光白根山、中央アルプス北部、八ヶ岳、南アルプスに分布する。)
ミヤマトリカブト (東北南部から乗鞍岳、白山にかけての地域に分布し、花梗に屈毛が生える。)
ヤチトリカブト (亜高山帯から高山帯の湿った草地に生える多年草。)
ヤマトリカブト (関東地方西部と中部地方東部の特産。)
レイジンソウ (明るい林の中や山地の草原に生える多年草。淡紅紫色の花をつける。)