至仏山、谷川岳に分布するウスユキソウの細葉変異型。日本固有植物(基準標本/至仏山)。
無花茎の葉はミヤマウスユキソウより細く、幅1〜2.5cm。高山帯の蛇紋岩の岩場に生える多年草。高さ4〜15cm。
ウスユキソウの仲間は、たいてい花をつける有花茎と花のつかない無花茎のふたとおりの茎がある。発芽後、何年かは無花茎だけがのび、順次地中に埋もれて地下茎となる。やがてそうの頭芽から有花茎がのびてくる。
ホソバヒナウスユキソウ 尾瀬
年間を通して風通しの良い日当たりで管理する。
やや乾き気味に潅水し、過湿に注意する。
肥料は春・秋に置き費と薄い液肥を与える。
植え替えは2〜3年に1回。大株になると根詰まりを起こすので、こまめに植え替える。
用土は水はけを主体に考え、山砂単用にミズゴケ粉を1〜2割混ぜたものか、山砂と桐生砂と半々のものに植える。
増殖は株分け・挿し芽のほか、実生も可能。
株分けは早春か花後と秋の植え替え時に、花茎を切りとり古い下葉と古根を取り除き、3〜4芽くらいを1単位とする。大株を引きちぎるようにすると、簡単に株が離れる。根が多ければ切りつめる。
株分けのとき根際でちぎれた芽は、細粒の山砂に挿せば活着する。このときも古い下葉は掃除する。
実生は取り播きか春播きします。発芽率は良くない。実生床は山砂にミズゴケ粉2〜3割のものが移植作業が簡単になる。播種のときの覆土は山砂に薄くふりかけ、種子が飛ばないようにして、日当たりの良いところに置けば十日ほどで発芽する。種子が乾燥しすぎると発芽が遅くなるのであまり完熟させないうちに採種して取り播きする。春巻きのときは発芽が少し遅れる。
実生苗はむれに弱いので通風をよくして、本葉さえ出れば、小さな苗のあいだに移植するほうが無難。
夏にはアカダニが発生しやすいので、二週間に1回程度殺ダニ剤で予防する。
チシマウスユキソウ (南千島の海岸付近の岩場に自生する。)
ヒメウスユキソウ (高山帯の花崗岩の岩場に生える多年草。)
ミネウスユキソウ (本州中部地方の高山帯に自生。小型種。頭花は数個がかたまってつき、柄はないか、あってもごく短い。)
ハッポウスユキソウ (本州(北アルプス八方尾根)に分布。高山帯の蛇紋岩崩壊地の草地に生える。)
ハヤチネウスユキソウ (岩手県早池峰山の蛇紋岩地に自生。)