南アメリカ原産の多年草。江戸時代末期に観賞用に輸入されたものが野生化し、関東地方以西に広く分布している帰化植物。
今では道ばたや畑などで、駆除しにくいほどはびこる。
高さ15〜30cmで在来種のカタバミよりずっと大きい。花は結実せず、地中の鱗茎によってふえる。花は淡紅紫色で直径約1.5cm、茎頂に散形花序に数個付き、紅紫色のすじが目立つ。葉は根生し、3小葉からなり、葉裏のふちに橙色の細かい点がある。
春は日当たり良く、夏は風通しの良い半日陰で管理し、水切れに注意する。
肥料は置き肥か、薄い液肥をときどき与える程度。
丈夫な草なので、特に用土は選ばないが、赤玉土と硬質鹿沼土の混合土などで植え付ける。
増殖は分球による。
アカカタバミ (カタバミより葉が小さく、暗赤紫色のもの。)
イモカタバミ (ムラサキカタバミに似ているが、イモのような塊茎によってふえる。)
カタバミ (庭や道ばたなどにふつうに見られる多年草。)
コミヤマカタバミ (深山の針葉樹林内などに生える多年草。北半球に広く分布する。日本でも、北海道、本州、四国、九州と全国に分布する。)