彼岸花・ヒガンバナ

最終更新日
2021/09/23
●学名
Lycoris radianta
●科名
ヒガンバナ科リコリス(ヒガンバナ)属
●花期
9月
●生育地

ヒガンバナ属は東アジアに数種が分布し、日本にはキツネノカミソリヒガンバナショウキズイセンナツズイセンの4種類が野生で見られる。このうち、ヒガンバナ、ナツズイセンの2種については各地に群生がみられるが、ともに古い時代に中国から入って野生化したものと見られている。

●特徴

全草有毒な多年生の球根性植物。
高さ30〜50p。茎の先に多数の花が集まり、直径10cmくらいの円形となる。おしべが長くよく目立つ。葉は晩秋に出て翌年春に枯れる。

●写真集

ヒガンバナの花ヒガンバナ 野山の秋

ヒガンバナの花ヒガンバナ 三毳山

ヒガンバナの花ヒガンバナ 星野自然村

●育て方

植え付けは中深の5〜8号ほどの鉢に1〜3球を目安に、赤玉土4に軽石砂4、腐葉土2などの配合で植える。

植え替えは2〜3年ごとに行う。適期は3〜4月中旬と休眠後

置き場所は開花中と葉が出ている時期は日なたに置くが、上部が枯れて休眠したら日陰でもよい。

水やりは鉢の表土の乾き具合を見てたっぷりと与える。

施肥は植え付け時に元肥として緩効性の化成肥料を施し、花後と秋に有機性の固形肥料を追肥する。

殖やし方は植え替え時の分球と実生による

●近縁種

オオキツネカミソリ (キツネノカミソリの変種。関東以西から九州に分布する。花がやや大型で雄しべが花弁より突き出し、葉幅も広い。)

キツネノカミソリ (山野の草地や林縁、林床に生え、群生することが多い。本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布。北海道に帰化。)

シロバナマンジュシャゲ (薄い黄色を帯びる白花が咲き、九州と韓国の済州島に自生する。ショウキズイセンとヒガンバナの雑種と見られる。)

スイセン (中国を経由して日本に伝わったとされる。北陸や暖地の海岸近くの斜面などに生える球根植物。)

スノーフレーク (中央ヨーロッパ及び地中海沿岸の球根植物。)

ナツズイセン (中国原産の多年草の帰化植物。細いラッパ状の淡紅紫色を咲かせる。)

●和名
曼珠沙華(マンジュシャゲ)。
「天上の花」という意味で、おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天から降ってくるという仏教の経典からきた。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)