本州、四国、九州に分布し、山野に生える多年草。
葉は早春に広卵形の鱗茎からのびだし、粉白を帯びた緑色の一見スイセンに似た長さ30〜40cm、幅0.8〜1cmで、夏になると枯れる。葉が枯れたあと、花茎がのびて高さ30〜50cmになり、黄赤色の花を散形状に3〜5個つける。花被片は斜開し、そり返らない。雄しべは花被片とほぼ同じ長さで、葯は淡黄色。果実は刮ハで直径約1.5cmの扇球形。
キツネノカミソリ 星野自然村
葉のある時期は日当たりで管理するが、葉が枯れてからは日陰で乾き気味に育てる。
肥料は葉のある時期に、有機質肥料を多めに与えて肥培する。
植え付けは開花時の枯葉中に行う。
赤玉土・鹿沼土などの用土を混合して深鉢に水はけ良く植え付ける。
増殖は分球による。
オオキツネカミソリ (キツネノカミソリの変種。関東以西から九州に分布する。花がやや大型で雄しべが花弁より突き出し、葉幅も広い。)
シロバナマンジュシャゲ (薄い黄色を帯びる白花が咲き、九州と韓国の済州島に自生する。ショウキズイセンとヒガンバナの雑種と見られる。)
ナツズイセン (中国原産の多年草の帰化植物。細いラッパ状の淡紅紫色を咲かせる。)
ヒガンバナ (古い時代に中国から入って野生化し、日本全国に分布。全草有毒な多年生の球根植物。)