ナツズイセン

最終更新日
2018/08/19
●学名
Lycoris squamigera
●科名
ヒガンバナ科リコリス(ヒガンバナ)属
●花期
8月〜9月
●生育地

中国原産。
古い時代に中国から渡来したといわれる多年草。
観賞用に栽培されるほか、人里近くの日当たりのよい草地にしばしば野生化している。

●特徴

外皮が暗褐色をした径4〜5cmの大型鱗茎を持つ。葉は早春にのびだし、枌白を帯びた緑色で、長さ20〜30cm、幅1.8〜2.5cm。初夏には枯れる。花茎は高さ50〜70cmになり、淡紅紫色の花を数個つける。花は直径約8cmとヒガンバナ属のなかではもっとも大きく、横向きに開く。花被片はややそり返る。果実はできない。

●写真集

ナツズイセンの花ナツズイセン 星野自然村

●育て方

葉のある時期は日当たりで管理するが、葉が枯れてからは日陰で乾き気味に育てる。
肥料は葉のある時期に、有機質肥料を多めに与えて肥培する。
植え付けは開花時の枯葉中に行う。
赤玉土・鹿沼土などの用土を混合して深鉢に水はけ良く植え付ける。
増殖は分球による。

●近縁種

オオキツネカミソリ (キツネノカミソリの変種。関東以西から九州に分布する。花がやや大型で雄しべが花弁より突き出し、葉幅も広い。)

シロバナマンジュシャゲ (薄い黄色を帯びる白花が咲き、九州と韓国の済州島に自生する。ショウキズイセンとヒガンバナの雑種と見られる。)

キツネノカミソリ (山野の草地や林縁、林床に生え、群生することが多い。本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布。北海道に帰化。)

ヒガンバナ (古い時代に中国から入って野生化し、日本全国に分布。全草有毒な多年生の球根植物。)

●和名
夏水仙。
葉がスイセンに似ていて、花が夏咲くことによる。
●参考図書
野に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)