球根をもつ多年草で、ヨーロッパから北アフリカ、地中海沿岸からアジアにかけて50〜60種ほどが自生する。原種は生態や花期、花色などによって10種のグループに分けられる。
中国を経由して日本に伝わったとされる。北陸や暖地の海岸近くの斜面などに生える。庭植えでもよく見られるほか、切り花用としても栽培される。山野草として栽培される主要な種は、花被片が細かくて副花冠が目立つ花を咲かせるブルボコディウムのグループに多い。
高さ20〜50cm、6枚の花弁の真ん中に筒状の副冠のある花を付ける。花弁の色は白か黄、副冠は品種によってさまざまな色がある。葉は幅2〜3cmの線形、球根は耐寒性がある。
スイセン 野山の春
秋〜休眠するまでは日によく当て、夏は日陰で管理する。生育期の春の間は乾きすぎないように注意する。
殖えすぎて花付きが悪くなることがあるので、数年に1回、葉が黄変した後の9〜10月中旬に植え替える。
殖やし方は植え替え時に球根を分球する。深鉢に表土から約2cmの深さに、庭植えは約10cmの深さに植え付ける。タネを入手しての実生からの増殖も容易で、3〜5年ほどで開花する。
スノーフレーク (中央ヨーロッパ及び地中海沿岸の球根植物。)
ヒガンバナ (古い時代に中国から入って野生化し、日本全国に分布。全草有毒な多年生の球根植物。)
ラッパズイセン (ヨーロッパ西部原産)