ヤナギラン

最終更新日
2016/02/24
●学名
Chamerion angustifolium
●科名
アカバナ科ヤナギラン属
●花期
6〜8月
●生育地

山地や亜高山の草原に生え、本州の中部以北、北海道ほか、北半球の温帯に広く分布する多年草。スキー場や山火事跡地によく群生する。

●特徴

茎は直立し、高さ1〜1.5m。茎の上部に長さ10〜40pの総状花序をだし、柄のない紅紫色の小花は直径3pくらい、花びらは4枚ある。葉は長披針形で5〜20cm、互生し、縁にわずかに鋸歯があり、裏側は白っぽい緑色。
果実は細長く、熟すと白くて長い毛を持ったタネを散らす。

●写真集

ヤナギランの花ヤナギラン 白馬・栂池

ヤナギランの花ヤナギラン 霧ヶ峰・蓼科

ヤナギランの花ヤナギラン 尾瀬の夏

●育て方

平地の高温地では難しいが、日当たりと風通しの良い場所に硬質鹿沼土5,軽石砂5など、水はけの良い用土を用い、地下茎を横に伏せて植えこむ。

水やりは表土の乾き具合を見てたっぷりと与える。

肥料は有機質の置き肥を多く与えて肥培する。

春先の植え替え時に株分けで行うが、実生も容易。

●近縁種

エピロビウム・ドドナエイ (ヨーロッパ中〜南部原産で葉が線形) 

エ・プレイスケリ (矮性種)

ヒメヤナギラン (ユーラシア、北米原産。ヤナギランに比べて丈が低く、花は1〜7個、直径3〜4cm、苞葉茎葉の半分ほどの長さ、葉は幅が広くて白っぽい。1986年に北岳山塊で発見され、はじめキタダケヤナギランの名がつけられた。)

ヒルザキツキミソウ (北アメリカ、テキサス、モンタナなどに自生する一年草または宿根草。)

マツヨイグサ (帰化植物。一日花で、夕方に黄色い花を咲かせ、朝方にしぼませる。)

●和名

柳蘭。柳に似た葉と、ランのような花を咲かせることから名がついた。
別名ヤナギソウ。

●参考図書

園芸植物、高山に咲く花(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)、花とちぎ路(下野新聞社)、山草図鑑(栃の葉書房)