ツリガネニンジン

最終更新日
2015/10/17
●学名
Adenophora triphylla var.japonica
●科名
キキョウ科ツリガネニンジン(アデノフォラ)属
●花期
8月〜10月
●生育地

山野や海岸の草地などに生え、北海道から九州、南千島、サハリンに分布する多年草。

●特徴

サイヨウシャジンの変種で、根は肥厚して白い。茎は30〜100pになり全体に毛がある。葉の多くは輪生し卵状楕円形で、ふちには鋸歯がある。夏から秋にかけて枝先に円錐花序をつくり、鐘形で先が5裂した青紫色の花が下向きに咲く。萼片は細長くすこしそり返る。若芽は食用。根は薬用とする。

●写真集

ツリガネニンジンの花ツリガネニンジン  日光・白根

ツリガネニンジンの花ツリガネニンジン  栗駒山

●育て方

硬質鹿沼土5に軽石砂5などの混合土で植える。暖地では夏期の水切れや乾燥防止のため表土にミズゴケを張る。
芽出しから初夏までは風通しの良い日なた、その後は長雨を避けて風通しの良い半日陰がよい。
殖やし方は、実生は取播き、または根茎を切り分ける。茎挿しはややかたくなった茎を砂床に挿す。

●近縁種

イワシャジン (中国山地から関東地方の山地の湿った岩石の間などに生える多年草。)

オトメシャジン (ツリガネニンジンの地方変種で四国の一部に分布。草丈が低く葉が細く雌しべが突き出る。)

ソバナ (山地の草原や林のふちなどに生える高さ1mほどの多年草。)

タマシャジン (ヨーロッパアルプスに分布し、日当たりのよい草原に自生する。)

ハクサンシャジン (ツリガネニンジンの高山型の変種)

ヒメシャジン (本州の東北地方南部〜中部地方に分布する。萼片は細く、鋸歯がある。)

ホウオウシャジン (イワシャジンの高山型変種。南アルプス鳳凰三山に自生。イワシャジンより小型で葉が細く、葉先が湾曲する。)

ミヤマシャジン (ヒメシャジンの変種で本州の中部地方以北のあ高山に自生。花期は8〜9月。)

●和名
釣鐘人参。別名トトキ。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)、山草図鑑(栃の葉書房)