カラマツソウ

最終更新日
2017/04/08
●学名
Thalictrum aquilegifolium
●科名
キンポウゲ科カラマツソウ(タリクトラム)属
●花期
6月〜8月
●生育地

日本原産。日本各地に分布。日当たりの良い草原や湿った草原などに生える多年草。低山帯から高山帯まで垂直分布域が広い。

●特徴

自生では高さ20〜120cm。茎は中空の円柱形で緑色または紫色を帯びる。互生して切れ込みが多く、小さな手のひらのような葉は2〜4回3出複葉で裏面の脈は隆起する。葉軸の分岐点にまるい小托葉、茎頂に小さな花を多く付ける。花弁はなく、花に見えるのはおしべである。そう果は長い柄があり7〜16個、長さ約7mm、3〜4個の翼があり、先は円形かとがる。

●写真集

カラマツソウの花カラマツソウ 日光・白根

カラマツソウの花カラマツソウ 霧降高原

●育て方

水はけの良い用土として、硬質鹿沼土5、軽石砂5などを配合して植える。

葉焼けを起こさないよう、夏に半日陰になる場所が良い。

水やりは葉が枯れる休眠期にも絶やさぬこと。

肥料は春・秋に置き肥を与える。

植え替えは春か秋に地上部が黄ばみ始めた頃が適期。

繁殖は不稔性のため株分けによる。

●近縁種

シキンカラマツ (本州の福島県・群馬県・長野県の山地に自生する。)

チャボカラマツ (北海道に分布。アポイカラマツに似るが、小葉がやや大きく葉色が濃い。)

ツクシカラマツ (小型の強健種で名前からは九州原産と想像されるが、実際の原産地は不詳。花は淡い紫色で実を熟さず、交配種との見解がある。)

ナガバカラマツ (北海道の日高・胆娠地方に分布し河原に稀に自生する葉の細い種で、花が端正な白色。)

バイカカラマツ (北アメリカ東部、カナダ原産。花色や花形に多くの変化がある。)

ヒレフリカラマツ (九州原産。花は小さいが葉が美しい。)

マンセンカラマツ (そう果が10個以下、倒卵形で先は切型になる。)

ミヤマカラマツ (山地から亜高山に生え、全国に分布し淡紫色。変種のヤクシマカラマツは小型でよい。)

モミジカラマツ (北海道と本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の湿った草地に生える高さ20〜50pの多年草。)

●和名
唐松草。爽やかなカラマツの葉のような華を咲かせるのでその名がある。
別名オオミノカラマツソウ、ミチノクカラマツソウ
●参考図書

日本の園芸植物、高山に咲く花(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)、山野草大百科(講談社)、山草辞典(栃の葉書房)