日本固有種で 鳥取県、兵庫県、京都府の日本海側の海岸の一部に生える多年草。
江戸時代には観賞用に植えられていた。
高さ約60cm。草全体に白色の綿毛が密生しているため、白味を帯びて見える。茎上部に穂状花序を作り、青紫色の小さな花を密に付ける。花冠は長さ0.5〜1cmで中部まで4裂し、裂片は広く開く。のどの部分には白い軟毛があり、雄しべ2個と細長い花柱は花冠の外に突き出ている。萼は深く4裂し、茎や葉と同じように白い綿毛におおわれている。花は花序の下部から順々に咲きあがる。葉は対生し披針形、縁には低い鋸歯がある。痩果は長さ約4oの卵球形で上部はややへこむ。なかには円柱状の小さな種子が多数入っている。
絶滅危惧II類VU。
トウテイラン 秋の庭
風通しの良い日当たりで管理する。春の摘心で低く育てるとよい。
肥料は春・秋に置き肥を与える。
植え替えは春に行い、エゾ砂・硬質鹿沼土・軽石の混合土などで水はけ良く植え付ける。
増殖は株分け・実生による。タネはよく発芽し、早春に播けば、その年か遅くとも翌年には開花する。
クガイソウ (本州(近畿地方以東)に分布。山地の日当たりのよい草原に生える多年草。群生することが多い。)
ハマトラノオ (九州の海岸に生え、葉はやや肉質で艶がある。)
ミヤマクワガタ (山地〜高山に生える多年草。)
ヤマルリトラノオ (山形県から近畿地方の日本海側の山地に生える。葉の両面にほとんど毛がなく、鋸歯がとがらない。)