トウテイラン

最終更新日
2015/11/08
●学名
Pseudolysimachion omata
●科名
ゴマノハグサ科ルリトラノオ属
●花期
9月〜10月
●生育地

日本固有種で 鳥取県、兵庫県、京都府の日本海側の海岸の一部に生える多年草。

江戸時代には観賞用に植えられていた。

●特徴

高さ約60cm。草全体に白色の綿毛が密生しているため、白味を帯びて見える。茎上部に穂状花序を作り、青紫色の小さな花を密に付ける。花冠は長さ0.5〜1cmで中部まで4裂し、裂片は広く開く。のどの部分には白い軟毛があり、雄しべ2個と細長い花柱は花冠の外に突き出ている。萼は深く4裂し、茎や葉と同じように白い綿毛におおわれている。花は花序の下部から順々に咲きあがる。葉は対生し披針形、縁には低い鋸歯がある。痩果は長さ約4oの卵球形で上部はややへこむ。なかには円柱状の小さな種子が多数入っている。

絶滅危惧II類VU。

●写真集

トウテイラントウテイラン  秋の庭

●育て方

風通しの良い日当たりで管理する。春の摘心で低く育てるとよい。

肥料は春・秋に置き肥を与える。

植え替えは春に行い、エゾ砂・硬質鹿沼土・軽石の混合土などで水はけ良く植え付ける。

増殖は株分け・実生による。タネはよく発芽し、早春に播けば、その年か遅くとも翌年には開花する。

●近縁種

クガイソウ (本州(近畿地方以東)に分布。山地の日当たりのよい草原に生える多年草。群生することが多い。)

ハマトラノオ (九州の海岸に生え、葉はやや肉質で艶がある。)

ミヤマクワガタ (山地〜高山に生える多年草。)

ヤマルリトラノオ (山形県から近畿地方の日本海側の山地に生える。葉の両面にほとんど毛がなく、鋸歯がとがらない。)

●和名
洞庭藍。花の色が中国にある洞庭湖の水の色のように美しいこというのが名前の由来。
別名ベロニカ オルナタ 、秋咲きベロニカ
●参考図書
園芸植物、野に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)