ノコンギク

最終更新日
2021/08/08
●学名
Aster microcephalus var. ovatus
●科名
キク科シオン属
●花期
8〜11月
●生育地

本州、四国、九州に分布し、山野のいたるところにふつうにみられる高さ0.5〜1mの多年草。

●特徴

地下茎をのばしてふえる。茎はよく枝分かれし、短毛が密生する。葉も両面に短毛が生え、ざらつく。混生葉 は卵状長楕円形。花茎の混生葉は花のころは枯れる。茎葉は長さ6〜12p、幅3〜5pの卵状長楕円形〜長楕円形で、3脈が目立ち、ふちには大きな鋸歯がまばらなにある。頭花は直径約2.5p。舌状花は淡青紫色で1列。総苞は半球形で長さ4.5〜5o。総苞片は緑色で先端は紫色を帯び、3列に並ぶ。そう果は長さ1.5〜3mmの扁平な倒卵状長楕円形。冠毛はヨメナより長く、長さ4〜6o。

●写真集
ノコンギクノコンギク 霧降高原 ノコンギクノコンギク 裏磐梯
●育て方

日当たりが悪いと徒長するので、よく日に当てる。

肥料は春に置き肥を与える他、液肥も併用して肥培する。

キクはアブラムシが付きやすいため、薬剤を使って防除する。

植え替えは早春か秋の花後に行い、赤玉土・硬質鹿沼土の混合土などで、中深〜深鉢に植え付ける。

株分けのほか、初夏に摘心して挿し芽ができ、実生も可能。タネは早春に播けばその年に開花する。

●近縁種

オオユウガギク (本州(愛知県以西)・四国・九州の湿潤な草地や小川の縁などに自生。)

カワラノギク (本州(関東地方・静岡県)の河原に自生。)

ゴマナ (本州の山地〜亜高山帯の林縁や路傍などに多く、草丈約1m前後。径1.5pほどの小さい白い頭花をぎっしりとつける。)

シオン (本州(中部地方)・九州の山地に自生。草丈は180cmくらいで、薄紫の花。)

シラヤマギク (九州以北に分布。下部の葉は心形で長い柄をもち、頭花は径2cm前後、舌状花数が少ない。)

シロヨメナ (高さ40〜80pの山地の林のふちや中に生える多年草。)

ソナレノギク (四国南西部の海岸付近に自生。)

タカネコンギク (亜高山帯〜高山帯の草原に生える多年草。)

ダルマギク (海岸の岩場などに生える25〜30cmの多年草。)

ハマベノギク (本州(富山県)〜九州の日本海側の海岸に自生。)

ヨメナ (本州(中部地方以西)・四国・九州の野山に自生。)

●和名

野紺菊

●参考図書
野に咲く花(山と渓谷社) 、山草図鑑(栃の葉書房)