山地の草原や亜高山の高原に生え(ときには海岸の斜面に群落をなす)、本州の中部以北、北海道、南千島、サハリンに分布する多年草。
高さ50〜80p。花はラッパ状に開き、直径7pくらい、花びらは6枚、一日花で朝開いて夕方にはしぼむ。葉は線形で長さ60〜70p。
ニッコウキスゲ 霧降高原・キスゲ平園地
ニッコウキスゲ 霧降高原・キスゲ平
ニッコウキスゲ 白馬・栂池
ニッコウキスゲ 尾瀬の夏
通年日当たりと風通しの良い場所で管理し、冬は乾燥を防ぐため、風除けの程度の保護をする。
水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、葉が枯れる休眠期にも続ける。
性質は丈夫だが株が大きくならないと花つきが悪いので、用土は赤玉土4、軽石砂4に腐葉土やパーク堆肥2などを配合した肥沃なものを用い、深めに用土を施す。
肥料は春・秋に多めに置き肥をする。
3月、植え替え時に株分けも行う。播種も3月に行う。
増殖は株分けが実生による。
高さがあるので、庭植えに適す。鉢栽培では、春に似た花を咲かせるヒメカンゾウが好まれる。
エゾノゼンテイカ (本州北部から北海道に分布。花柄が短く、花被片が厚いものを区別する説もある。)
トビシマカンゾウ (日本海の飛島や佐渡の海岸に生える。大型で花序に15〜30個の花がつく。)
ノカンゾウ (日本各地に分布。野原などに自生する。橙赤色の花。)
ハマカンゾウ (本州の関東以西、四国、九州に分布。海岸に生える。ノカンゾウに似ているが本種は常緑。)
ヒメカンゾウ (国内での自生地は不明だが、小型で江戸時代から栽培されてきた)
ムサシノキスゲ (浅間山特産種。ニッコウキスゲの変種。4〜5月に開花。)
ヤブカンゾウ (北海道〜九州に分布。道ばたなどに自生する。八重でノカンゾウより大型。)
ユウスゲ (本州から九州の山地帯の草地や林縁などのやや乾いたところに自生する。淡い黄色花を夕方に咲かせ翌朝にしぼんでしまう。)
禅庭花(ゼンテイカ)、日光黄菅。日光の山に多く、黄色の花を咲かせ、葉がスゲに似ているので、この名がついた。