ナンブタカネアザミ

最終更新日
2019/08/04
●学名
Cirsium nambuense
●科名
キク科アザミ属
●花期
8月〜9月
●生育地

本州(栗駒山、月山、朝日岳、飯豊山、吾妻山、秋田県須川温泉)に分布。高山帯の開けた草地に生える多年草。

●特徴

茎は40〜50cmで短毛が密に生え、上部にはくも毛がある。葉は長楕円形で、茎部は細くなって茎を抱き羽状に中裂する。頭花は淡紫紅色で茎の先に上向きに2〜4個つく。1個の苞葉がある。総苞は鐘球形、総苞片は5列、披針状線形で直立する。

●写真集

ナンブタカネアザミの花ナンブタカネアザミ 栗駒山

アザミ図鑑としては、国立科学博物館の日本のアザミが秀逸。

●育て方

真夏を除き通年よく日に当てるが、夏の乾燥に注意する。

灌水は1日1回を目安に充分与えるが、過湿は禁物。

肥料は春・秋に有機質肥料を多めに置き肥する。

植え替えは春か秋に、深めの鉢に水はけ良く植え付ける。

用土は富士砂を主体に赤玉土・硬質鹿沼土を2〜3割混ぜた混合土を使用すると良い。

増殖は株分けか実生により、実生は3月に採り播きする。

●近縁種

オゼヌマアザミ (尾瀬の湿原に群生する高さ50〜100cmの多年草。)

オニアザミ (本州(東北・中部地方の日本海側)に分布。山地に生える多年草。)

ジョウシュウオニアザミ (ニッコウアザミとオニアザミの雑種とされる。)

ダイニチアザミ (本州(頸上山地天狗原山、白馬山系)に分布し、亜高山帯〜高山帯の開けた草地に生える多年草。)

タテヤマアザミ (ハッポウアザミに似るが、非蛇紋岩地帯に生える。)

トネアザミ (関東地方でもっとも普通に見られる1〜2mの多年草。中部地方や近畿地方にも産する。)

ニッコウアザミ (東北南部〜中部地方に分布。葉身が2回羽状に深裂する。)

ノアザミ (本州から九州の野山に自生する。高さ50〜100cm。花期は5〜8月。)

ノハラアザミ (草原に普通にみられる40〜100cmの多年草。頭花は紅紫色で、枝の先に直立してつく。本州(中部地方以北)に分布。)

ハッポウアザミ (長野県八方尾根の蛇紋岩地の草原に生え,紅紫色の花を下向きに咲かせる多年草。)

フジアザミ (本州の関東・中部地方の特に富士山周辺に多い大型種。花期は8〜10月。白花種もある。)

●和名
南部高嶺薊。
●参考図書
日本の野草(山と渓谷社)、、高山に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)