キショウブ

最終更新日
2018/03/05
●学名
Iris pseudacorus
●科名
アヤメ科アヤメ(イリス)属
●花期
5月
●生育地

ヨーロッパ全域、北アフリカ、中近東に分布し、日本やアメリカの水辺に野生化している。

●特徴

外花被片にひげ状の突起のない根茎性アイリスの1種。葉は剣状線形で中助は隆起し、長さ60p〜1.5m、茎は3分枝して花を8輪以上つける。花は径約8pで黄色、外花被片は卵形で下垂し、基部に茶色の網目が入る。内花被片は小さく直立する。濃黄、淡黄、白色、斑入り葉などの園芸品種がある。

葉はハナショウブに似ているが、より濃緑色で中央に1本の中筋が隆起し、容易に他のアヤメ類と区別できる。

フランスでは3枚の大きな花弁が垂れ下がっている姿が、キリスト教の教義の一つ「三位一体」の象徴とされ、フランス王家の紋章にもなっています。

●写真集

キショウブの花キショウブ 花之江の郷

●育て方

日当たりで育てる。

灌水は乾いたら充分に与え、過湿に注意する。

用土は赤玉土や硬質鹿沼土を用い、深めの鉢に植え付ける。

肥料はチッ素類の油カスなどを与えると軟腐病にかかりやすいので、ときどき草木灰を与える。

植え替えは2〜3年ごとの花後に行う。葉を20cmほど切り分ける。庭植えは日当たりに植え付ける。冬期に株分けすると枯れ死することがあるので、生育期か花後に行う。

●近縁種

アヤメ (シベリアから日本に分布する。外花被片にひげ状の突起のない根茎性アイリスの1種。)

イチハツ (中国原産で、古くから栽培されている。外花被片にまだら模様がある。)

エヒメアヤメ (本州の中国地方、四国、九州の山地に自生。花茎が5〜10cmと小型。)

カキツバタ (日本各地の水湿地に自生。花色は濃く、外花被片の中央は黄。内花被片は直立。)

シャガ (本州〜九州の林内に自生。花は白色で紫色の模様がある。)

ダッチアイリス (ヨーロッパ南部原産のスパニッシュ・アイリスにいろいろな種をかけ合わせて作られた園芸品種。)

ノハナショウブ (日本各地の山野の草地や湿地に自生。)

ハナショウブ (ノハナショウブの園芸品種化されたもの。)

ヒオウギアヤメ (北方の湿地に自生し、紫色の花を咲かせる。)

ヒメシャガ (日本各地の山地の林内に自生。シャガより小型で花は淡紫色。)

マンシュウアヤメ (中国東北部に分布する多年草。)

●和名
黄菖蒲
別名:イエローアイリス
●花言葉

音信、友情、幸せをつかむ

●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、花と木の名前(主婦と生活社)、美しい花言葉・花図鑑(二宮孝嗣著 ナツメ社)