四季の山野草/山野草図鑑
学名:Convolvulanceae
分類:双子葉植物
汎世界の熱帯を中心に56属1600種、日本には11属26種、日本の固有植物は1種。
多くは熱帯、亜熱帯に、少数の種が温帯に分布する。多くは草本でまれに木本もある。花は両性で合弁花冠をなし、蕾では花弁の縁がひだ状に重なり、右巻きによじれている。花形は漏斗状、釣鐘状、高盆状で、5個の萼片は基部で癒合または離生する。花粉は平滑なものと刺状突起のあるものがあり、これにより大別される。花柱は単一の属に多いが、2個に分離するものや欠如するものもある。果実は刮ハで裂開性が多いが、液果や堅果もある。花は1日でしぼむものが多い。
アサガオやサツマイモなど、日本でもなじみのある種が多い。
Convolvoはラテン語で「からみつく」という意味がある。
(印象)アサガオの薄い青紫色や紅紫色は写真での再現が難しく、しかも奥行きがあってピントが合わせられず、とても苦手な花のひとつだ。綺麗なんだけどね。
ヒルガオ科の屬と花の紹介(四季の山野草編)
- サツマイモ属 (Ipomoea)・・・約500種からなり、熱帯から温帯に広く分布し、蔓性の草本まれに低木を含む。
熱帯アメリカ原産の蔓性の多年草、アメリカアサガオ、ヨルガオ、ルコウソウ、五角形の花冠をもつマルバルコウソウ、メキシコから南アメリカの熱帯に分布するソライロアサガオ、原産地のはっきりしていないアサガオなどがある。
- エボルブルス(アサガオガラクサ)屬 (Evolvulus)・・・一年草、多年草、または低木で100種を含み、北アメリカからアルゼンチンに分布し、旧世界の熱帯にも2種が分布する。蔓性にはならず、花序は腋生または頂性する。
日本の固有種としてシロガネガラクサが小笠原諸島の向島、姉島、妹島、姪島の崩壊地などの乾燥した環境に知られている。沖縄島から東南アジアに広く分布するアサガオガラクサに含める見解もある。
他にブラジル原産のエボルブルス・グロメラツスやエボルブルス・ビロサス(別名アメリカン・ブルー)などがある。
- ヒルガオ属 (Calystegia)・・・萼の基部に大きな苞が2個あり、萼を包んでいるのが特徴。
本属には、コヒルガオ、ハマヒルガオ、ヒルガオなどがある。
参考文献
園芸植物 (山渓カラー名鑑)