トウゴクミツバツツジ

最終更新日
2019/03/23
●学名
Rhododendron wadanum
●科名
ツツジ科ツツジ属
●花期
4月〜5月
●生育地

本州(宮城・山形県東部以南〜近畿地方東部の太平洋側)に分布。山地、尾根筋や林内、岩場に生える。標高1000m以上の高地に多い。

箱根の神山や金時山、丹沢の檜洞丸などで見られる。

●特徴

落葉低木。高さ2〜4mになる。幹は多数発生し、上部で分枝する。
新葉が展開する頃に花も咲く。花は直径が3〜4pで雄しべは10本、長短があり花糸は無毛。雌しべの花柱には下半分に白い毛が密に生え、子房にも軟毛が密生するのが特徴。花頭にも軟毛が密生する。

●写真集

トウゴクミツバツツジの花トウゴクミツバツツジ 日光・白根

●育て方

水はけがよく、保水も良い用土で植える。

一年中よく日に当てる。

生育期間中は肥培する。

繁殖は挿木、実生とも可能ですが、実生のほうがよい。

●近縁種

キヨスミミツバツツジ (本州の千葉県の清澄山、静岡県の天城山周辺、紀伊半島東部の一部に分布し、山地の傾斜地などの日当たりのよい所に自生している。)

コバノミツバツツジ、(他のミツバツツジより葉が小さいのでこの名がある。本州の静岡県以西、四国、九州の雑木林に自生する、高さ1.5m〜3mの落葉低木。)

サイコクミツバツツジ (本州の山形県北部から日本海側の山地を西へ近畿、中国、四国の一部、さらに九州の一部と屋久島などに分布し、かなり高い山に自生している。)

ダイセンミツバツツジ (本州の鳥取県以西と四国の小豆島に分布。花色は濃紫紅色から紫紅色、さらに花弁に白斑の入るものもある。)

タカクマミツバツツジ (九州南部の宮崎、鹿児島に分布し、山地の向陽地に自生する。トサノミツバツツジに近い種。)

トサノミツバツツジ (本州の関西地方南部と四国に分布し、低地の岩場や川岸の断崖など、日当たりのよい所に自生する。花色は紫紅色で、白花や源平咲きの個体も見つけられている。)

ナンゴクミツバツツジ (九州南部の熊本、宮崎、鹿児島の一部に分布し、山地の稜線や崖地、傾斜地などに自生している。樹高は4〜6mで、花は紅紫色。)

ハヤトミツバツツジ (九州南部の低山の日当たりのよい所に自生し、葉は厚く照り葉で広卵j状菱形、花色は紅紫色で5月に咲く。)

ミツバツツジ、(ミツバツツジの仲間は雄しべが10本あるが、本種だけは5本である。関東、中部地方に分布。)

ヤクシマミツバツツジ (屋久島だけに分布。山地で背丈の低い木に混じって生える。)

ユキグニミツバツツジ (本州の秋田県南部〜鳥取県東部の日本海側、近畿地方の山地に自生する。葉柄は無毛。花期は4〜6月。)

●和名
東国三葉躑躅。関東地方に多いミツバツツジという意味。
●参考図書
樹木、樹に咲く花(山と渓谷社)、栽培大辞典(栃の葉書房)