ミズキ科

学名：Cornaceae

分類：双子葉植物

主に北半球の温帯に12属80種、日本に5属8種、日本の固有植物は1亜種3変種、従来のミズキ科は多系統群であり、APG�V分類体系ではミズキ科、ヌマミズキ科（ミズキ目）、ハナイカダ科（モチノキ目）とアオキ属を含むガリア科（ガリア目）に分割された。

落葉、常緑低木、高木まれに草本。葉は単葉で対生、互生する。花は小さく白色、苞が大きく装飾的になる種類もある。子房は下位、１〜４室、核果を結ぶ。

（印象）あまり縁がない。

 

ミズキ科の屬と花の紹介（四季の山野草編）

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• アオキ属　（Aucuba）・・・ 日本、中国、ヒマラヤなど、東アジアに3種が分布する常緑低木。茎が緑なのでアオキといわれる。
  ヒメアオキは北海道、本州（日本海側）に分布する。樹高は低く、幹は直立せず斜上し、葉は小さく、若芽や花序に毛が多い。4倍体植物であり、日本海型気候の多雪地帯の山地に生育し、ときに基準変種アオキとの間の中間的な植物体がみられる。本州（中国）、四国、九州、琉球に分布するナンゴクアオキは、アオキが4倍体植物であるのに対して、2倍体植物である。生育が遅いことで知られていて、日本の固有変種とされてきたが、形態的にアオキから識別することが困難であり、最近の研究では変種とは認められていない。本州（中部を除く）、四国（東部）に分布するアオキはこれまでは日本固有とされてきたが、朝鮮半島と台湾に分布することが判明している。
• ゴゼンタチバナ属　（Chamaepericlymenum） ・・・北半球の亜寒帯〜寒帯に２種あり、日本に２種（ゴゼンタチバナ、エゾゴゼンタチバナ）とも自生する。 葉は常緑で全縁。花は４数性、散状に集合し、下に２個か４個の白い総苞片がある。核果は赤熟、２室。
• ハナイカダ属　（Heiwingia）・・・コバノハナイカダは本州（中部、南部）、四国、九州に分布する。全体小型で、葉も小さく長さ２〜６（〜８）ｃｍ、幅１〜３（〜４）ｃｍで、側脈は2〜4対である。托葉も小さい。リュウキュウハナイカダは琉球（奄美諸島以南）に分布する。葉は細長く、披針状長楕円形で、長さ５〜１８ｃｍ、幅２〜８ｃｍである。托葉はふつう糸状で長さ１〜３ｃｍである。ハナイカダが6倍体であるのに対して、コバノハナイカダとリュウキュウハナイカダは2倍体である。また本州（近畿以西）、四国、九州にはコバノハナイカダとハナイカダの中間の形態をした4倍体植物が見いだせる。
• ミズキ属　（Cornus）・・・熱帯から北半球に約45種が分布する半低木から小高木。この属にはサンゴミズキ、サンシュユ、ハナミズキ、ヤマボウシなどが含まれる。

参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)　　 高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑) 園芸植物 (山渓カラー名鑑)