ウツボグサ属は世界の温帯から熱帯にかけて7種ほどの小さな仲間で、日本には常緑の多年草2種が分布する。
ウツボグサは山地の草地などに生え、北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国などに分布。根もとから葡枝を出す特徴がある。
ヨーロッパの原産種についても増殖苗が流通している。
高さ10〜30p。花は茎頂の花穂に密に付き、花が終わる頃に短い走出枝を出す。花は唇形で、唇弁の中央裂片の先が細かくさける。葉は葉柄があり卵状長楕円形で、縁に低い鋸歯がある。
植え付けは4〜5号程度の中深鉢に、肥沃な用土として赤玉土4、軽石砂4に腐葉土2などを配合して植える。
植え替えは生長が活発なので毎年行う。適期は9月中旬〜10月中旬。
置き場所は年間を通して日当たりがよく、風通しの良い場所に置く。
水やりは表土の乾きを見てたっぷりと与える。
施肥は植え付け時に元肥として緩効性の化成肥料を施し、花後と秋には鉢の縁部に有機性肥料か化成肥料を追肥。
殖やし方は植え替え時の株分けや、花後の挿し芽、タネからの実生栽培も容易。
タテヤマウツボグサ (本州の中部地方以北の亜高山帯〜高山帯のやや湿った草地に生える多年草。走出枝を出さず、ウツボグサよりも大型。花の色が濃いものをウスイロタテヤマウツボグサという。白花種もあり、シロバナタテヤマウツボグサという。)
ミヤマウツボグサ (ウツボグサの変種。走出枝を出さず、全体がやや小型であるので区別がつく。ウツボグサの寒冷地ややせ地に生えた矮小型として、区別しないこともある。)