海辺や海岸の岩場に生え、本州の福島・石川県以南、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布する常緑の多年草。
初冬に花茎を伸ばし、30〜80cmになる。花茎上部は多少分枝し、円錐花序に黄色の頭花を付ける。根生葉は長い柄があり腎心形でフキに似るが光沢があり、縁は不揃いの鋸歯ががある。若葉には灰色の毛が茎や葉裏に密に生える。
江戸時代から広く栽培され、黄に白色やキフツワブキなど黄色の斑入りの品種があり、葉に変異が多く園芸種も多数流通する。庭植えにも適す。
古くから、綿毛をかぶった若い葉柄をつくだ煮にするが、これが本当のキャラブキである。また葉はあぶってはれものなどに張る。
ツワブキ 庭の秋
赤玉土4、軽石砂4、腐葉土2などの配合土で植える。風の通る日なたがよい。水やりは表土の乾きを見て与える。寒冷地では冬季に保護が必要。
施肥は植えつけ時に元肥や置肥し、花後と春に
追肥として置き肥する。
殖やし方は植え替え時に株分けで行う。
カンツワブキ (屋久島や種子島に分布し、林内に生える多年草。葉が心形で鋭い鋸歯がある。)
リュウキュウツワブキ (沖縄に生える変種で、葉の縁が尖る。)
別属(クレマントディウム属)のヒメツワブキは春咲きの小型種で、鉢植えによい中国の原産種。