本州の関東地方以西・四国・九州から朝鮮半島、台湾、中国を経てインドまで広く分布。山地の林内などに生える常緑の小低木。
茎は直立し高さ30〜100cm、上部で分枝する。長楕円形の葉は互生し、濃緑色でやや赤みを帯び、革質。花は散房状に分枝し、多数の白い小花を咲かせる。果実は球形で鮮紅色に熟す。また、耐寒性・耐暑性にも強いことから庭植えとしても親しまれている。
ヤブコウジと異なり匍匐茎はない。
江戸時代からお正月などの縁起物としてセンリョウ(千両)などと共に使われており、品種も多い。ちなみに、マンリョウは枝から下に向かって実をつけるが、センリョウは 枝の上に実をつける違いがある。
この他、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)、一両(アリドオシ)などが両の付いた植物で、いづれも秋から冬にかけて赤い実を付ける。
マンリョウの花
マンリョウの実
マンリョウ(万両) 庭の冬
通年、日陰で管理し、冬は室内で保護する。 過失は禁物。施肥は春・秋に有機質肥料を与える。赤玉土に鹿沼土と軽石を混合し、気温が高くなる5〜6月に水はけ良く植え付ける。
増殖は実生と接ぎ木。
カラタチバナ (秋に赤い実をつける。葉はマンリョウより細長い。)
キミノマンリョウ (実が黄色の種類。)
シロミノマンリョウ (実が白い種類。)
品種に白色の実の千鳥白実。大型品種の宝船などが栽培される。