日本全土の山地、朝鮮半島、中国に分布。杉や竹林の中に生える多年草。
近年は園芸採取と里山の放棄が原因で急速に減少している。
絶滅危惧II類。
高さ20〜30p。花は茎の先に1個つき、直径5pくらい、唇弁が袋状に大きく膨らみ、奇妙な形である。葉は対生状に2枚つき、大きな扇円形である。
クマガイソウ 日光植物園
クマガイソウ 春の野山
芽出しの頃は日に当て、日射しが強くなってきたら風通しの良い半日陰で管理する。
肥料は春・秋に置き肥を多めに与え肥培する。
植え替えは休眠期の早春か秋に行い、硬質赤玉土・硬質鹿沼土・軽石の混合土などで水はけ良く、過湿にならないようにする。
中深〜深鉢を用いて芽先が土から出ないように深めに植え付ける。
露地植え向きの種で、その場合、 竹のような地下茎があり、短いと枯れやすく、花もつけにくいので、木陰に腐葉土などをすき込んで植える。
増殖は株分けによる。
アツモリソウ (山地の草原や林床に自生する多年草で、本州の中部以北から北海道に分布する。)
タイワンクマガイソウ (台湾原産で、花の唇弁はさらに丸みを帯びている。性質は強健。庭植え、大鉢植えが適している。増殖苗が普及している。)
ヒタチクマガイソウ (クマガイソウは茎にも剛毛が生えているが、ヒタチクマガイソウはここが無毛なので識別する。かつては茨城県で確認されたが、現在は野生絶滅と推定され、わずかな株が保存栽培されているの実となっている。)