カニコウモリ

最終更新日
2017/08/29
●学名
Cacalia adenostyloides
●科名
キク科コウモリソウ属
●花期
8月〜9月
●生育地
本州、四国の亜高山帯付近の針葉樹林に生える多年草。
●特徴

よく大群生する。高さは60p内外で、葉はまばらに3枚ほど付き、長さ10cm、幅20cm前後で横幅の方が広く、タラバガニの甲羅を思わせる。頭花は3〜5個の小花と3個の総苞片からなる。

本種と似たタマブキは、茎が暗紫色をして節ごとに曲がっていること、上部葉腋に球形のムカゴをつくること、葉の形が少し違っていることで区別が付く。

●写真集

カニコウモリの花カニコウモリ 日光・白根

●育て方

明るい日陰でやや湿り気味に育てるが、過湿は根腐れの原因となるので注意する。

肥料は春・秋に有機質肥料を置き肥するほか、薄い液肥を与える。

植え替えは赤玉土・硬質鹿沼土の混合土などで、深鉢に水はけ良く植え付ける。

増殖は株分け・実生による。

●近縁種

イズカニコウモリ (伊豆半島特産。高さ40〜60pの多年草。葉はふつう2個つき、下の葉は長柄があり、腎形で約12cm。上の葉はやや小さい。9〜10月、頭花は総状の円錐花序に多数つく。)

オオカニコウモリ (深山の湿った林下に生える多年草。)

コウモリソウ (深山のやや湿った林の下に生える多年草。)

モミジガサ (本州の近畿以北と四国に分布。山地の林下に生える90pほどの多年草。)

●和名
蟹蝙蝠。
●参考図書
日本の野草(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)