イワシモツケ

最終更新日
2016/01/12
●学名
Spiraea nipponica
●科名
バラ科シモツケ(スビラエア)属
●花期
5月〜6月
●生育地

本州(近畿地方以北)に分布する。日本固有種。
低山帯〜亜高山帯の日当たりのよい岩場。とくに石灰岩地や蛇紋岩地に多い落葉低木。

●特徴

樹高1〜2mで、花は白色。花序は散房状で、今年枝に頂生する。萼片は果時に反転しない。葉は先に数個の鋸歯がでるか全縁。

●写真集

イワシモツケイワシモツケ 白馬・栂池

●育て方

風通しの良い日当たりで管理する。

灌水は多めに与えるが、くれぐれも過湿は厳禁。

肥料は有機質肥料に骨粉を加えて与える。

鹿沼土に軽石を混合して、中深鉢に植え付ける。

増殖は挿し木、実生が良い。庭植えも良い。

●近縁種

アイズシモツケ (本州中部以北と九州に分布。主に蛇紋岩山地に生育する。葉は卵形、縁の中程から先に大きく鋭い欠刻状鋸歯がある。花は白色、径約10o、多数集まり径3〜5pほどの単一の丸い散房花序を形成する。花期5〜6月。)

アポイシモツケ (葉が大きく、長さ4〜6cmある。北海道の天塩山系、大雪山系、アポイ岳、阿寒山系、余市山地、胆振地方に分布する。葉が細く、倒披針形のものはテシオシモツケという。)

エゾシモツケ (北海道と青森県に分布。葉は丸みが強く、縁にはほとんど鋸歯を生じない。)

エゾノシロバナシモツケ (北海道と本州中部の山地に分布。花色が常に白、葉は薄く緑の欠刻が顕著。)

エゾマルバシモツケ (北海道、東シベリア〜北アメリカに分布。)

シモツケ (日本から朝鮮半島、中国に分布し、山地の日当たりのよい草地に生える落葉小低木。

トサシモツケ (イワシモツケの変種。四国山地の渓流沿い岩上に生える。)

ホザキシモツケ (北海道と本州中部の限られた山域の山地湿原に生える。シモツケ同様紅花で、花序が穂状に長く上伸する。)

マルバシモツケ (本州中部以北の高山帯に分布。花はふつう白色が多い。早池峰山には淡紅色が多い。)

ユキヤナギ (本州の関東地方以南から九州、中国まで広く分布。川岸の岩場や岩れき地に生える高さ1mほどの落葉低木。)

●和名
岩下野。名は山地の岩場に生えることから。
●参考図書

高山に咲く花(山と渓谷社)、栽培大辞典(神戸山草会編)