チゴユリ

最終更新日
2018/04/01
●学名
Disporum smilacinum
●科名
イヌサフラン科チゴユリ属
●花期
4月〜5月
●生育地
チゴユリ属はヒマラヤ、インドから東アジア、北アメリカに10数種があり、日本には4種が分布する多年草。
チゴユリは山地の草原や亜高山帯に生え、北海道から本州、九州、朝鮮半島、中国、シベリアに分布。
●特徴

高さ15-30 cm。白くてやや太い地下茎を持つ。茎の先端に1 cmほどの白い花を一つ咲かせ、花後に黒色の液果をつける。

葉に班が入る選別種が多く、花の変異も紅色や緑色の花、八重咲きなどが流通する。

●写真集

チゴユリの花チゴユリ 日光植物園

チゴユリの花チゴユリ みかも山

●育て方

3〜5号の深鉢に、チゴユリでは一鉢に3〜10芽ほど植える。
用土は水はけを考え、硬質鹿沼土5に軽石砂5などを混ぜる。

植替えは1〜2年毎に植え替える。適期は上部が枯れた休眠期の10月中旬〜11月下旬と、2月中旬〜3月上旬。植え付け後は強い凍結から保護する。

年間を通して長雨を避け、明るい日陰に置く。上部が枯れて休眠したら強く凍結しない場所で保護する。

水やりは表土の乾き具合を目安にたっぷりと与える。春の芽出し期は多めに、休眠期も乾きすぎない程度に施す。

施肥は植え付け後に鉢の周囲に有機性の固形肥料を置肥する。花後と秋に同じ肥料を置肥。さらに肥培や増殖を目指す場合は、水やり代わりに2000倍程度の液肥を併用する。

殖やし方は種子によるか、地上茎基部に生ずる地下茎により無性繁殖する。古い根が枯れて新しい芽を宿すので、植え替え時にこれを分けて植える。

●近縁種

品種としては、
あだしの (白地に濃い紺履輪が出る美しい種。)
黄寿 (萌黄地に紺履輪が入る小型種)
金世界 (派手な斑で縞斑の中に砂子が入る。) 等がある。

ウブラリア・グランディフローラ (北アメリカ東部原産。可憐な黄色の花で、性質が強く育てやすい。)

キバナチゴユリ (チゴユリに似るが、花が黄色で本州以南に分布する。)

キバナホウチャクソウ (朝鮮半島原産で、黄花で育てやすく入手しやすい。)

ホウチャクソウ (チゴユリとほぼ同じ地域に分布し、丈が30cmほどと少し大きい。この種も葉にも斑が入る選別種があり、花も緑花などが流通する。)

ムラサキバナホウチャクソウ (中国原産で、特異な花色が魅力。育てやすい。)

●和名
稚児百合。小さくて可愛いユリの意味。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)