タカネナデシコ

最終更新日
2021/08/05
●学名
Dianthus superbus var. speciosus
●科名
ナデシコ科ナデシコ属
●花期
7月〜9月上旬
●生育地
北海道、本州(中部地方以北)、ユーラシア北部に分布し、高山帯の礫地や岩場に生える多年草。
●特徴

花は紅紫色、花弁の弁状部は3分の2程度まで細かく裂ける。苞の先はとがる。
茎や葉は粉白色。無花茎と有花茎があり、無花茎は高さ3〜10p、葉は幅2〜5o、ふちに微鋸歯がある。有花茎は高さ15〜40p、節は肥厚し、節間は3〜6p、葉は長さ2〜6p、幅2〜4o。花は茎頂に1〜3個つき、直径4〜5p、雌性期と雄性期がある。萼筒は長さ約2p。苞は2対、芒を含めて長さ5〜15o。花被間柱(萼と花被の間の軸部分)は1o内外。

●写真集

タカネナデシコタカネナデシコ

●育て方

日に当てないと茎が間延びするため、真夏以外はよく日に当てる。また風通しが悪く蒸れると病気になりやすいので、風通しにも注意する。

水を好むので多めに与えるが、過湿には注意する。

用土は硬質鹿沼土・軽石など、水はけの良い用土で植え付ける。

株分け・挿し芽・実生で殖やせ、実生は発芽も早く、翌年には花が見られる。

●近縁種

エゾタカネナデシコ (苞が1対のもの。)

カワラナデシコ (苞は3〜4対、山野の日当たりのよい草原や河原などに生える。)

シナノナデシコ (低山帯の河原や谷沿いに生える2年草〜多年草。)

シロバナタカネナデシコ (白花品。)

ミヤマナデシコ (北アルプス、南アルプス北岳に分布。高さが8〜20p、花時にも根生葉が残る。)

●和名
高嶺撫子。
別名オノナデシコ、クモイナデシコ。
●参考図書
山草辞典(栃の葉書房)、高山に咲く花(山と渓谷社)