山野に生え高さが3mほどになる落葉低木。枝は斜めにはりだす。ほのかな香りがある。葉は対生し長さ10cmほど。まだ葉が緑色をしている9月頃から果実は紫色に色づき、花よりもはるかに目立つ。果実は球形で直径3mmほど、葉の付け根に30個ほどがまとまってつく。萼は無毛。晩秋に黄葉した葉が散った後も果実は枝に残っている。
ムラサキシキブの花
ムラサキシキブの実
ムラサキシキブ 四季の山野草〜秋の庭
植えつけは東北地方など寒いところでは4月に入ってから行うとよい。植え穴は大きめに掘り、完熟堆肥や腐葉土をよくすき込み、高めに植えつける。枝は3分の1くらい間引くとよく活着する。
樹形は自然に整えるが、茂りすぎる傾向があるのでときどき整理する必要がある。整枝はなるべく不要枝をつけ根から切り取るようにする。枝を途中から切りつめることは避け、長く垂れるように伸びた自然の美しい樹形を生かす。
施肥は冬に根本の周囲に溝を掘り、鶏糞をスコップ1杯ほど埋めて施す。追肥は8月下旬に、化成肥料か油粕に骨粉を3割くらい混ぜたものを根元にばらまいておくとよい。
半日陰でもよく育つが、できることなら日当たりの良い、腐植質に富む湿潤値が望ましい。花は新梢の葉腋につくので、前年生枝は萌芽前に強く切りつめても良い。
繁殖は挿し木、実生。果期は秋。
コムラサキシキブ (福島県以西から台湾、中国に分布する。)