ムラサキシキブ

最終更新日
2016/02/17
●学名
Callicarpa japonica
●科名
シソ科クマツヅラ(バーベナ)属
●花期
●生育地
北海道から九州に分布する木本。
●特徴

山野に生え高さが3mほどになる落葉低木。枝は斜めにはりだす。ほのかな香りがある。葉は対生し長さ10cmほど。まだ葉が緑色をしている9月頃から果実は紫色に色づき、花よりもはるかに目立つ。果実は球形で直径3mmほど、葉の付け根に30個ほどがまとまってつく。萼は無毛。晩秋に黄葉した葉が散った後も果実は枝に残っている。

●写真集

ムラサキシキブの花ムラサキシキブの花

ムラサキシキブの実ムラサキシキブの実

ムラサキシキブ 四季の山野草〜秋の庭

●育て方

植えつけは東北地方など寒いところでは4月に入ってから行うとよい。植え穴は大きめに掘り、完熟堆肥や腐葉土をよくすき込み、高めに植えつける。枝は3分の1くらい間引くとよく活着する。

樹形は自然に整えるが、茂りすぎる傾向があるのでときどき整理する必要がある。整枝はなるべく不要枝をつけ根から切り取るようにする。枝を途中から切りつめることは避け、長く垂れるように伸びた自然の美しい樹形を生かす。

施肥は冬に根本の周囲に溝を掘り、鶏糞をスコップ1杯ほど埋めて施す。追肥は8月下旬に、化成肥料か油粕に骨粉を3割くらい混ぜたものを根元にばらまいておくとよい。

半日陰でもよく育つが、できることなら日当たりの良い、腐植質に富む湿潤値が望ましい。花は新梢の葉腋につくので、前年生枝は萌芽前に強く切りつめても良い。

繁殖は挿し木、実生。果期は秋。

●近縁種

コムラサキシキブ (福島県以西から台湾、中国に分布する。)

●和名
紫式部。紫色の果実をムラサキシキブに例えた名前である。学名のカリカルパも美しい果実という意味。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、樹木・秋冬編(山と渓谷社)、家庭の園芸百科(主婦と生活社)