アメリカの熱帯、亜熱帯に自生する宿根草で池、溝、水田などに広がる多年草。世界の暖地に広く帰化している。
日本には明治中期に観賞用として渡来した。金魚鉢や庭の池などで栽培されるが、各地に野生化している。
花は美しいが、水面をおおうほどの群落をつくるためやっかいな害草でもある。
葉柄の中部が多胞質になってふくらみ、浮袋の役目をしている。葉身は長さ5〜10cmの広倒卵形で、厚くて光沢がある。花序は長さ12〜15cmあり、淡紫色の花が1日で全部開き、翌日には茎ごと曲がって水中に沈む。花は直径3〜5cm。花被片6個のうち、上側の1個が大きく、紫色のぼかしがあり、その中心に黄色の斑点がある。雄しべは6個あり、3個が長く、3個は短い。花糸には腺毛がある。
ホテイアオイ 野山の夏
冬は15℃以上の温度が必要。繁殖は株分けで容易。
ナガバミズアオイ (北米から南米にかけて分布する湿地性の水草、多年草。)