草丈10〜30cmで、北海道では草原に雑草のように生える。塊茎は掌型で、春に出芽し、軟質で剣型の葉を数枚互生させる。花は赤紫色でたいへん美しく、茎の上部に密集して咲く。また、白花などの変異も豊富。
ハクサンチドリ 箱根湿生花園
日光を好むが、夏の暑さと乾燥に弱く、固体寿命も短いため、暖地で栽培は不可能。
寒冷地でも長年同一個体を維持することは難しい植物である。
葉に臙脂(えんじ)色の斑紋が入るウズラバハクサンチドリも同様に栽培困難。
この仲間は欧州にも広く分布し、様々な改良品種がありますが、日本では寒冷地以外では栽培は同様に困難となっている。
オノエラン (本州(中部地方以北)、三重・奈良県に分布し、低山帯〜亜高山帯の草地に生える。花は白色。内側にW字型の黄色い模様がある。)
カモメラン (北海道、本州(中部地方以北、紀伊半島)、四国、東北アジアに分布し、低山帯〜亜高山帯の林縁に生える。花は2個、唇弁は紫紅色の斑点がある。)
ニョホウチドリ (日光女峰山を基準標本とし、本州(福島県、関東地方北部、中部地方)に分布。花は2〜3個、唇弁は浅く3裂する。亜高山帯の岩上や草地に生える。高さ10〜30cm。)