アズマシロカネソウ

最終更新日
2016/02/18
●学名
Dichocarpum nipponicum
●科名
キンポウゲ科シロカネソウ属
●花期
5月〜6月
●生育地

シロカネソウの仲間は北半球に20数種が分布する。大半は東アジアからヒマラヤにかけてだが、日本にも約10種が分布する。山地の林床や小川の川筋など、空中湿度が高めの場所に生えることが多い。
秋田県から福井県にかけての日本海側の山地の林床や日陰に生える多年草。

●特徴

根茎は太く、大きな鱗片におおわれる。茎は高さ10〜25cmになり、普通は根出葉をつけず、上部に少数の茎葉を対生する。頂小葉は広卵形で長さ2〜4cm、幅1〜2.5cmあり、基部はくさび形となり、鈍い鋸歯がある。花は黄緑色で外側は紫色を帯び、径7〜10mmあり、全開せずにやや垂れ下がって咲く。花弁に見える部分は萼片で白色または5弁の白色または淡い黄緑色、内側には小さな5弁の黄色から橙黄色の花弁が出る。

●写真集
-
●育て方

一見弱々しいが性質が強く育てやすい。

用土は硬質鹿沼土7に軽石砂3などの配合で植える。

植替えは1〜2年に1度行う。花後または9月中旬〜10月中旬が適期。根の周りの用土をあまり取り除かずに植え替える。乾燥に弱いので、植え付け後ハイゴケなどを張り乾燥から保護する。湿度が高めの半日陰がよい。鉢の下に人工芝を敷くなどして空中湿度を高め、強い直射日光を避ける。

水やりは乾燥に弱いので、特に水切れに注意する。表土の乾きを見て与える。

施肥は植え付け後に有機性の固形肥料を鉢の周囲に置肥。花後と秋に、植え替えない鉢に同じ肥料を追肥する。

殖やし方は実生と株分けによる。周囲に散ったタネからの自然発芽も多く、これを移植する。突然枯れることも多いので、常に実生や株分けで予備の株を用意しておくことも大切である。

●近縁種

キバナサバノオ (美しい黄色の花。実生からの増殖が容易。)

サバノオ (本州の近畿地方、四国、九州に分布。)

トウゴクサバノオ (本州の宮城県以西、四国、九州の山地のやや湿った所に生える多年草。 )

ハコネシロカネソウ (花は白色で可憐。本州の神奈川県、静岡県に分布。)

●和名
東白銀草。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)、山野草大百科(講談社)